2015年11月03日(Tue)12:12

進学校の「レベルダウン」が開く成功の秘策(高校受験)

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受験生を持つ親なら誰もが「よりいい学校に合格してほしい」と願うと思うのは当然の事です。しかし受験時は必死にがんばった末に、自分のレベルギリギリで名門高校に「受かった」事をゴールと見据えていると、もっと大事なその後でしくじる例は多々あります。大切なのは、受かったという事実ではなく、「そこでどう過ごし、伸びていけるか」である事を見据えられず本末転倒になってしまっている学生、親御さんはとても多いのです。今回はそれを説明する為にも、その逆レベルダウンして進学校を選んだゆえの成功事例をご紹介し、本当のゴールとは何かを見定めて欲しいと思います。
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「滑り止め」の特進に隠された特典

私は以前ある私立高校の特進コースの教員でした。その高校は進学校ではなく、部活では全国的にも有名校ではあるけれども、偏差値は低く特別に部活動で進学を望む子以外はほぼ「滑り止め」に受験をし、最終的に行くところがなくて入学したという生徒達の集まりのような学校です。

もし必死に受験に取り組んだ末にお子さんがそのような学校に進学したら、どう思われますか?
「ああ、失敗した」「私立でお金が足りるかしら」「大学にいけるのかしら」

しかし、私立の「特進」にはあまり知られていない裏事情、そう「特典」が秘められているのです。

「特別な人材」になれる可能性がある

Aさんは本来進学校に入れる偏差値でした、しかしギリギリで志望校のレベル設定を上げすぎ受験に失敗します。落胆してしぶしぶ入った私立では「特進コース」で合格していました。しかも、入学すれば、学費の一部免除がありますという条件つきでした。そこに行くことになったAさん、クラスメイトが10人に満たない事、部活が禁止で入学から補習カリキュラムがみっちりの生活に戸惑います。
しかし、最初の模試の結果をうけて先生に「君は〇○大学にも入学できるよ」と言われてびっくりしてしまうのです。

もし本来の志望校に通っていたら、同じ模試の結果に先生からは「もう少しがんばれ」と言われたでしょう。

学校側からしたら、Aさんはとても特別な人材なのです。【〇○大学に何名合格しました!】という実績を学校は欲しがりますが、あれは優秀な数名がたくさんの大学を何校も1人で受験し数を稼いでいて実質入学数とは当然異なります。その実績作りの為、特進コースがあるようなものなのです。

塾・予備校代の節約にもなる

そして実際、受ける事のできる授業内容はまるで個別指導の塾に通っているような状態になる事はめずらしくありません。実際3年生の3人相手に難関私立補習なるもの担当したりしていましたが、それから更に居残り、個別指導とほぼマンツーマンです。生徒は予備校などに通う暇はありません。私立の特進コースの教員は模試の度に、その「少数精鋭」の結果分析会議をしますので、予備校以上に組織からのプレッシャーを受けて指導していると言っていいかもしれません。

Aさんが例えば志望公立の普通コースに行っていたなら、学校についていくために塾に通っていたでしょう。またそこでも自分の為だけに補習コースが組まれる事などほぼありえなかったでしょう。

そして、更に学校によっては、受験料を親に代わって負担して、より多くの大学に挑戦させようとします。勿論、大変ですがとても恵まれた環境だと言えます。
何十万といういう受験料が払えないがゆえ、に一本に絞り浪人する事になるというのは珍しくないのです。

レベルダウンでトップを目指す

これは私立の特進コースに限った、成功法ではありません。
私自身の経験ですが、中学時代は部活などに必死で塾には通いませんでした。しかし成績はそれなりに良かったので、その地域でいうAランク高校への受験を担任に勧められました。しかし、兄弟が多く交通費のかなりかかるその学校に行く事が家計にとって負担だという事は感じていましたし、歩いて数分のBランクの公立高校に行くのが我が家の暗黙の了解で、それに不満も感じていませんでした。

勿論、周囲の同じぐらいの学力の子は塾へ毎晩通いA高校を目指し、合格していきました。

しかし3年後、私は有名大学に普通に進学でき、就職難にもまれず希望職に就きました。
その友人は、普通大学にやっと通り、就職ができず、アルバイトしていた飲食店で社員を目指すことになります。

何が違ったか、私はB高校でトップをキープする事が出来たのです。勉強に対するモチベーション、先生たちの評価もあがります、より熱心な指導も受けれますし、成績は上がります。

友人は、A高校に入った事に満足してしまいました。しかし、成績は学年でいつも下位の方、どんどん勉強に自信が持てなくなっていきます。その結果、大学受験への取り組みが変わってしまったのです。

「志望」校ではなく「進学」校選びをしよう。

志望校を決定するのは、大変難しい事ですよね。でも、合格して「すごいね!」と言われる事をゴールとはき違えないように気をつけて頂きたいのです。どんな有名大学に入っても、中退してフリーターになっては成功したとは言い難いですよね。高校でも同じような現象が起こるのです。
勿論、自分のレベルのより高い所に入り、そこで努力を重ね、更に力をつけようと頑張れるお子さんならそれは一番素晴らしい事です。
今回は自分の力よりあえて少し下の学校に入っても、その過ごし方次第で、成功の秘策はあるという別の視点も持ちあわせて頂ければ、志望校選びも変わってくるというお話しです。

その高校で3年後、どうなっていたいですが、どんな教育を受けたいですか?もう一度親子で考えてみて下さい。「志望」して終わりではないのです、そこで「進学」していかなければならないのです。


ピンチをチャンスに変える環境は視野を広げ、取り組み方でいくらでも待っています!

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高校・中学で英語教師経験を積んだのち、海外で児童教員資格を取って幼児教室を開設。専門学校などで就職の英語指導も行ってきました。また学生時代は塾講師・家庭教師としても受験生と向き合ってきました。現在はいち母としても奮闘しております。多角的視点でわかりやすい記事を書いていきたいと思います。