2015年10月01日(Thu)17:05

古文はセンター試験の貴重な得点源!国立理系のための古文勉強法

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難関国公立理系受験者こそ、文系科目でライバルに差をつけねばなりません。しかし古文に時間を割くのはなかなか難しいもの。また理系受験生には古文にアレルギー意識がある人も多いはずです。理系受験者の効果的な古文学習法を紹介します。
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古文は外国語だと思え!?

 よく「古文は外国語だと思って勉強しなさい」などいう声を耳にしますが、これはとんでもないことです。古文で使われている言葉は、私たちが使っている現代日本語の先祖です。たしかに異なる点も多いけれども、共通点の方が圧倒的に多いのです。この共通点をうまく活用して学習すれば、かかる時間や負担をかなり軽減できます。
 特に国立理系を受験するみなさんは、古文の学習にかけられる時間は限られているはず。わざわざ新しい言語を習うつもりで古文に取り組んでは、とうてい間に合いません。現代語と古語の共通点をうまく使い効果的に学習しましょう。

古文単語は3つに分類せよ

 古文に出てくる単語を効率よく憶えるには、3つの分類を行うことが効果的です。
 まず第一に現代語でも古語でも意味が同じ単語、あえて言うなら古今同義語です。言うまでもなく、古今同義語をわざわざ覚える必要などありません。この種の単語は現代語の感覚で充分処理できるのですから、放って置けばよいわけです。
 第二に現代語でも使うし、古文でも使うけれども意味が異なるものです。これを古今異義語と呼ぶことにしましょう。実はここが入試の盲点です。現代語でも使うからと思って、現代語感覚で処理すると、大きな失敗をおかします。たとえば「あたらし」の意味はどうでしょう。現代語感覚でいけば「新しい」ということになるでしょうが、これは漢字をあてると「惜し」となり、「もったいない、惜しい」という意味です。では現代語で言う「新しい」は古語にすると「あらたし」となります。
 この時に大事なのは、古語のDNAが現代語にも残っていないか、現代語とリンクさせてみることです。たとえば先の「あらたし」は現代語でも使われる場面があります。「あらたな年を迎える」とか「気持ちもあらたに」というときの「あらた」は古語の「あらたし」に通じています。このように古今異義語を学ぶときは、意味の違いには注意しつつも、現代語に結びつく点はないかを考えてみることが大事です。

第三の分類、古文特有語は誰でも覚える

もう一つの分類が、古文にしか出てこない、現代では使われなくなった言葉です。これを古文特有語と呼ぶことにしましょう。古文特有語は、古文学習の中で最もハイライトを浴びますから、実は誰でも覚える努力をするものです。たとえば「をこなり」という単語が出てきても、現代語の感覚からは全く分かりません。こういう単語は誰もが注意するから、案外差が付きにくいものなのです。しかし、こういう単語でさえも全くの外国語として扱うのは得策とは言えません。「をこなり」は「馬鹿げている」とか「間抜けている」という意味ですが、現代語と完全に切り離されているわけではありません。現代では「おこがましい」なんて言葉がありますね。身の程を知らない人のことを「おこがましい奴だ」などと言いますが、おこがましい人はたいてい自分の状況をつかめない愚かな人が多いものです。その愚かさが「をこなり」のDNAを受け継いでいるのです。古文特有語だって現代語と結びつければ、グッと覚えやすくなるはずです。

古文文法も現代語と結び付けてみよう

 古文を得点源にするためには文法の知識が欠かせません。その文法ですら、現代語と結び付ければ容易に理解できるものがあります。たとえば係助詞です。係助詞は「ぞ・なむ・や・か・こそ」がありますが、その意味を「ぞ・なむ・こそ」は強意、「や・か」は疑問・反語と丸暗記するよりも、現代語と結び付けてみればいいのです。
 たとえば現代語でも「や・か」は疑問の意味で使いますね。「それでいいのか?」の「か」は疑問ですし、「や」は関西弁ではいまだに疑問形で使います。「兄ちゃん、これ、なんぼや?」の「や」などがそれに当たります。
 「ぞ・こそ」も現代語で強意(意味を強調する)で用います。「僕が買ったんだぞ!」の「ぞ」や、「君こそ僕が愛する人だ!」の「こそ」には強調の働きがありますよね。
 このように文法も現代語と結び付けてみることで、かなり身近に感じることができるはずなのです。

 古文を外国語扱いするのがいかに非効率で、古文を余計に難しくしているか、お分かりいただけたでしょうか。私たちの祖先が使っていた言葉の遺伝子を、現代語が全く引き継いでいないなどということはあり得ないのです。
 このように言葉そのものが身近に感じられれば、その言葉を使って書かれた文章の内容もまた興味を持って感じられるようになるでしょう。桜を見ればウキウキすると同時にはかない気持ちになり、雨の降る音に恋心の高まりを感じ、月を見れば愛する人の面影を慕うのは、現代に生きる私たちの心の底に生きている感覚です。
 どうか古文の世界を身近に感じてみてください。自然と成績はアップしてくるはずです。

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joe

現役で東京大学文科Ⅲ類に合格し、学生時代は予備校講師として多くの受験生を指導しました。現在は社会人に英語を指導しつつ、自らは翻訳や通訳を行っています。受験生や保護者の心の支えになるような情報を発信します。